macOS 10.13 (High Sierra) において、Avast をはじめとするセキュリティソフトウェアが「セキュリティとプライバシー」で許可するよう要求されるものの、「許可」ボタンがクリックできない/クリックしても反応しないという事象が報告されています。
macOS 側に原因があるのですが、対応方法の例がAvast から出ていましたので紹介します。
まずはこちらの動画をご覧ください。英語ですが、何をやっているのかは見ると分かるかと思います。
How to: Enable macOS drivers
https://www.youtube.com/watch?v=XrkiUFtgdYE
Avast Software 社員のものと思われる動画ですが、Apple Script を使ってボタンをクリックするテクニックが紹介されています。
英語を聞きたくない方のために、内容について簡単にこちらにも転記します。
原因
本事象は、リモートデスクトップでmacOS に接続していたり、「ステアーマウス」(Steermouse) といったマウス操作を制御するソフトウェアを利用していたりする場合、OS側でそれを検知して、ボタンがクリックできないよう妨害してしまうために発生します。
対処法の概要
OSが正規のものと認識している方法で、ボタンをクリックすれば、正常にクリックできます。
具体的な手順
- 「セキュリティとプライバシー」のウィンドウを、画面の左上に移動します。
- macOS のスクリプトエディタを起動します。
- スクリプトエディタのウィンドウを、「セキュリティとプライバシー」のウィンドウに重ならないように配置します。
- 以下のコマンドを入力します。
tell application “System Events”
click at {568, 453}
end tell
- 実行するとエラーが出るので、出てくるポップアップから「システム設定を開く」をクリックします。
- 左下の鍵マークから変更を許可した後、「スクリプトエディタ」にチェックを入れて制御を許可します。
- 「セキュリティとプライバシー」の「一般」画面に戻ります。
- 再度スクリプトを実行します。
以上の手順で、「許可」ボタンがクリックできます。
なお、スクリプトエディタに付与した許可は、元の不許可に戻しておくことをお勧めします。
本日は以上となります。